千秋先輩。その鈍感、本気ですか?
ちょっと歩いて、裏庭に出た。

ここはあんまり生徒が通らないから話すのにはうってつけだ。




「この前の試合のことなんだけど…」




先輩から話し出す。
来た!!!


ドキドキして先輩の方を見る。




「輝と俺以外のメンバーが何点取ったかとかわかるか?」





「…は?」





ドキドキが一気にしぼむ。






「今後の試合に役立つかなって」






「一応、ノートに全員書いてますけど…」






「やっぱそうか!じゃあ後で部室行くから見せて!」





「わ、分かりました…」





先輩はそれだけ言うと満足そうに私に背を向けた。





「あのっ千秋先輩!」






「ん?」






「…それだけですか?」






「?…他に何かあったっけ?」





バラエティみたいにこけそうになる。


それだけ!?


あの漫画みたいな台詞は!?





「あっ、そうか!」





先輩が思い出した!って言いながら私に微笑む。





「好きな人には告白したのか?」






「………………はい?」
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