キスから始まる……!「イケメン御曹司とキスして、フォーリンラブ!」

「……ストーカーの件で嘘をついたのは、謝らせてほしい……」

グラスに口を付けて、

「……君さえも、もしターゲットにされたらと思うと、あの場で本当のことは話せなかった……」

アルコールを一息に流し込むと、短く息を吐いた。

「……連絡をあんまり頻繁にはできなかったのも、その件が片付かなくて、俺からは動きが取りづらかったからで……悪いな」

「…そんな……っ」

頭を下げる彼に、首を横に振る。


……都築さんは、疑っていたような人なんかじゃなかった。

浮気性だったわけでも、約束を守らない不誠実な人だったわけでもなくて、

ただ、私を本当に好きでいてくれて、守ろうともしていてくれた……。


< 117 / 157 >

この作品をシェア

pagetop