キスから始まる……!「イケメン御曹司とキスして、フォーリンラブ!」
ーーやがて訪れたクルージングデート当日
「……海風が強そうだし、パンツスタイルにしてみたんだけど…こんな感じでいいのかな」
初体験のデートだし、まして彼がどんな格好で来るのかもわからなくて、不安しかなかった。
「……レオ」
後ろから声をかけられて、振り返る。
「……あっ、」
白いシャツにデニムを合わせただけのラフなスタイルなのに、それがあまりに似合っていて目を奪われそうになる。
「…そういうのもいいな。可愛い」
見とれていると、頭が撫でられてどうにも恥ずかしくなる。
「……都築さんも、かっこいいです。すごく」
「ありがとう…行こうか?」
降り注ぐ陽射しにシャツの袖を無造作にまくり上げると、私に手を差し出した。