キスから始まる……!「イケメン御曹司とキスして、フォーリンラブ!」

「…ひゃ…」

温かな息が耳に触れて、変な声が漏れる。

「……レオ」

呼ばれて、耳の付け根に唇を付けられて、

一気に熱が上がりそうになる。

……ダメだ、最初からこれじゃ、心拍数がもたないかも……。

まだデートはこれからで、しかも誰もいない海の上で、彼と二人だけなのに……。

思うそばから、どんどん顔が火照っていく。

「そんなに赤くなって、どうした? 」

顔を覗き込まれて、

「…耳、感じたのか?」

耳の縁を、つと指でなぞられた。

「…あっ…」

口をついた声に、

「…可愛いな」

クスリと笑って、

「潮風にあたれば、火照りも冷めるだろ」

クルーザー内へと手を引かれた。



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