キスから始まる……!「イケメン御曹司とキスして、フォーリンラブ!」

「これから、サンセットにもなるから、気分を変えて一緒に楽しもうかと思ってな」

口にして、

「……これを着てみろよ」

と、差し出された服は、裾がふわりと広がった淡いクリームイエローのショートドレスで、

「……こんなの…」

着たこともないしとためらっていると、

「いつまでもそのままでいるつもりか? 」

言われて、自分が下着にバスタオルを羽織っただけだったことに気づいた。

急な気恥ずかしさが襲って、慌てたようにドレスに袖を通す。

着て、背中のチャックに手を伸ばそうとすると、

「俺が上げてやる」

と背後に回った。

合わせ目を閉じる彼の指を背中越しに感じて、ゆっくりとチャックが上げられると、

「……綺麗だ。よく似合う」

襟足に吐息がかかり、唇を寄せられた。



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