キスから始まる……!「イケメン御曹司とキスして、フォーリンラブ!」
あんなその場限りのことなんて、きっと彼は覚えてもいないんだろうしと……いくら考えてもキリがないようにも感じて、
もう、忘れよっと……!
不意にキスをされたことへの羞恥と怒りが入り混じる気もちを手放して、眠りについた……。
……その後、一週間は何事もなく過ぎて、そろそろ彼とのことも頭の片隅に置いやられようとしていた。
そんな矢先、
寝ようかとも思っていた時に、私のスマホが震えたーー。
「……誰だろう? こんな時間に……」
わざと、口に出してみる。
ディスプレイに示されているのは、見たことのない番号だった。