キスから始まる……!「イケメン御曹司とキスして、フォーリンラブ!」
「…何、するんですか!?」
唐突にキスをされた唇を拭い、手をあてて相手の顔を睨むとーー
「…………」
その意外な格好良さに、思わず次の言葉を飲み込んだ。
(……なに、このイケメン……っていうか、どうしてこんなかっこいい人が、急にキスなんて……)
呆然とそのルックスを眺めていると、
「……悪かったな」
と、そのイケメンがあっさりと頭を下げた。
「…ああ、いえ……」
謝られて、ついその素直さと顔の良さに免じて、突然にキスをされたことまで許してしまいそうにもなったところへ、
「ちょっと、女から追われててな…。ああでもしないと、逃げ切れなかったんだ……」
そんな風にも告げられて、
「…はぁ?」
と、呆れた声が口をついた。