キスから始まる……!「イケメン御曹司とキスして、フォーリンラブ!」
……って、自分は一体何を想像してるんだろう……たまたま連絡をしてきただけの彼を相手に……と思い直す。
「……もしもし? 無理にとは言わないが……」
「いえ、違います。行きます!」
つい力を込めて言って、電話越しにククッと小さく笑われた。
気恥ずかしさに顔が赤らむのに、
「そう、じゃあ場所を教えてくれ。…………。……ああ、うんわかった。そこへ車を回すから」
ナンパな口調に少しは断ろうという気持ちもあったのに、あれよと言う間にも行くことになってしまう。