キスから始まる……!「イケメン御曹司とキスして、フォーリンラブ!」

「行こうか…」

テーブルを立つと、すかさず差し出された手にドキリとする。

おずおずと手を添えると、そのままつかんで歩き出した。

……手が、熱い。

どうして、こんな恋人みたいなこと……そう思うけれど、なんのためらいもないその動作に、

逆に、やっぱり意識なんてされてないようにも感じる。

……この人にとっては、女性をエスコートするのは当然なだけなのかも……。

繋がれた手に目を落とすと、きゅうっと胸が締め付けられるみたいだった……。


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