キスから始まる……!「イケメン御曹司とキスして、フォーリンラブ!」

私の家の前まで車で送ってくれて、

「今日は、ありがとうございました」

頭を下げて、車を降りようとすると、

急に、グッと腕をつかまれて、

「…えっ?」

驚いて、振り返った。

「……そんなに、すぐに帰らなくてもいいだろ…」

「あっ……」

つかまれた腕が、一瞬で熱を帯びる。

「……今日は、ありがとう。楽しかった……調子が悪そうだから送ってきたが、本当はもっと……」

まつ毛に縁取られた薄茶色の瞳にじっと見つめられて、顔が赤くなってくるのがわかる。



< 44 / 157 >

この作品をシェア

pagetop