キスから始まる……!「イケメン御曹司とキスして、フォーリンラブ!」
もう彼とは会うこともないと思っていたのに、
なのに、また突然、
会社からの帰り道で、前から歩いてくる都築さんと出会ってしまったーー。
「あっ…」
思わず声が出て、口に手をあてる。
彼は、女の人と一緒だった……。
目を合わせないようにもして、通り過ぎようとするのに、
「あれ、君……?」
声をかけられて、ドキリとする。
「須永さんだろ? 久しぶりだな…」
「え…ああ、はい…」
立ち止まり、目をそらしたままで応える。
その私に、突き刺さるような視線を感じた。
痛いほどの視線におずおずと顔を上げてみると、
彼の傍らで、髪の長い綺麗な女性がこちらを睨むようにも見ていた。