キスから始まる……!「イケメン御曹司とキスして、フォーリンラブ!」
「あっ……」
ベッドを後ろ手にあとずさるのに、
「何を怯えてるんだ? ああ……俺が何かしたとでも思ってるのか…」
言って、ベッドに腰を下ろすと、
「別に何もしてないから、安心しろ」
と、話した。
「……何も……?」
「ああ、酔っ払っていたから、ホテルに連れてきただけだ」
「……ごめんなさい、私……」
自分の言動を謝るけれど、相変わらず記憶は何も蘇えらなかった。
「……だいぶ悪酔いをしていたみたいだから、ホテルで休ませようと思ってな」
「……悪酔い……、」
言われて、少しだけ思い起こされたのは、
彼と一緒にいた女性につまらない嫉妬をして、酔って八つ当たりをしている自分の姿で、
恥ずかしさに、一気に顔が赤くなってくる。