キスから始まる……!「イケメン御曹司とキスして、フォーリンラブ!」

スッと引かれた手に、本当にやめてくれるんだとも感じる。

今の今まで、そんな風にも言ったところで、理由をつけて行為を続けるんじゃないかとも思っていた。

遊び慣れてるようにも見える目の前の美形な男性が、私の願いを聞き入れてくれたことに少なからず驚いていると、

「何を驚いた顔をしている…」

と、不思議そうな表情を向けられた。

「……。……すいません、怒らないでほしいんですが……本当にしないでいてくれるなんて……」

言うと、

彼は一気にその表情を崩して、

「ふっ…くくっ」

と、小さく笑った。


< 73 / 157 >

この作品をシェア

pagetop