キスから始まる……!「イケメン御曹司とキスして、フォーリンラブ!」
「はぁ…」小さくため息を吐いて、
寝返りを打ち、彼の方へ向き直った。
抱かれた腕の中で、身体を返したけれど、彼は起きる気配はなくて、相変わらず静かな寝息をたてていた。
「……寝てるし。……けど、なんていうか、ホント綺麗な寝顔……」
長めの睫毛が目蓋の下で影を作っていて、
(……眠っててもイケメンとか、信じられないっていうか……)
このルックスで、二代目御曹司なんだから、完璧すぎる……。
と、そこまで思って、けどなんでこんな人が自分を好きになったりしたんだろうかと考える。
……わからない。彼に好かれる要素が、自分には全然感じられないのに、
本当に付き合おうとか、言っちゃってたし……。
おかしいよね……そんな風にも思っていたら、目の前の彼が急に目を開けたーー。