キスから始まる……!「イケメン御曹司とキスして、フォーリンラブ!」
「安心しなさいって、もっといい人紹介してあげるから」
あかりが言って、
「…だからほら、そんな寂しそうな顔しないの!」
と、グラスをカチンとぶつけた。
「ああ…うん…」
やっぱりみんな嘘だったのかなと思う。
みんな嘘で、全て夢で……そう思うしかなくて、唇をぎゅっと噛みしめる。
俺を信じて……。
彼の言葉が、ぐるぐると頭の中を回る。
……信じられないよ。……こんなに放っておかれたら……。
空になったグラスに目を落として、
「…ねぇ、都築さん……あなたの本当の気持ちは、何処にあるの?」
口の中で呟いた……。