キスから始まる……!「イケメン御曹司とキスして、フォーリンラブ!」
彼からの電話を登録しなかったのは自分なのに、
こんな風に、番号を交換する機会さえ持ってくれなかったことに、
本当は距離を縮めるのを拒まれていたんじゃないかとも思えてくる。
……私じゃなくても、彼には付き合うような人はきっといっぱいいるものね……。
今も、違う誰かと……そう、前に会ったモデルのような女性と……
頭に浮かんだシチュエーションを振り払って、
「……よろしくお願いしますね」
と、テーブルを挟んで座る顔に、笑って見せたーー。