生きていくこと
病室に戻ると、お母さん私をぎゅっと抱きしめて
「お母さん、ことはが大切だもの。
ことはは看護学生で、患者さんの検査についていったり詳しいかもしれないけど、何もわからないお母さんは不安。」そう言った。




お母さん、本当にどうしたの?私の知ってるお母さんらしくない…
それにいつも大翔、大翔っていって、私のこと後回しにしてたのに…
「そのときは、なんて言ってごめんなさい。」
…思ってることは簡単に口には出せない。




「お父さんに相談してから決めるね。」




「うん…。お母さんもうそろそろ帰らないと。お父さんとお兄ちゃんも帰ってくるよ。」



「そうね。明日必ず来るから、待っていてね」




「うん、ありがとうね。大丈夫。待ってるから」
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