ロッカールーム
ショックで何も食べられなかったのが食べられるようになり、夜眠れなかったのが眠れるようになった。


祖母には沢山両親の話を聞いた。


その話を聞いている時には心が軽くなり、泥沼のような不幸から這い出す事ができた。


両親の思い出と祖母とサクのおかげであたしは今生きているようなものだった。


サクもまたあたしと同じはずだった。


ずっと一緒にいた双子だからよくわかる。


今あたしたちは互いがいるから生きていられるんだ。


だけど、まだ2か月だ。


両親が死んで2か月。


あたしの中で2人の死が定着したわけでもないし、納得したわけでもない。


今でも楽しかった日々の事を何度も夢に見て、泣いて目を覚ます事がある。

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