ロッカールーム
「今度はこれをどうやって刺激してやるかだね」


書き出した名前を見てあたしはそう言った。


「1つ、いいものがあるんだ」


サクがそう言い、新聞のチラシをあたしに見せて来た。


駅前にできたレストランのペアの割引券が付いている。


食事はバイキング形式で、制限時間は90分と書かれている。


「暴食?」


あたしが聞くとサクは頷いた。


「明日も学校は休みだし、それとなく琴を誘って行ってみろよ」


時間制限のあるバイキングなら、琴は張り切って食べるだろう。


それがキッカケで欲望が爆発するかもしれない。


「わかった。誘ってみる」


あたしはチラシを受け取り、すぐに琴に連絡を入れたのだった。
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