ロッカールーム
「それ本当!? 琴、絶対損してるよ!」


「そうかな? 人前で沢山食べるなって両親から言われて来て、それで我慢してたんだけど」


「そんなのよくないよ。琴だって我慢してるの辛いでしょ?」


「正直、辛い。お弁当もこんなに小さいし、休憩時間におやつを食べても全然足りないしさ」


あたしは琴のお弁当箱を思い出していた。


男性用の大きなお弁当箱で、あたしの3倍くらはありそうな奴だった。


「大丈夫だよ琴。琴は十分可愛いんだから自分に自信をもって」


「うん! ありがとう小夜! 今日小夜と一緒にご飯に行けて本当によかった!」


琴はそう言って嬉しそうにほほ笑んだのだった。
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