ロッカールーム
「やめて!!」


悲鳴をあげてサクに掴みかかる。


しかしその力は強くてビクともしない。


昇から聞いた少年院に入ってしまった人のことが思い出された。


ダメだ。


このままじゃ同じ末路を辿る事になる!


祖母は白目をむき、無抵抗になっている。


あたしは肩で呼吸をしながら数歩後ずさりをした。


サクは止まらない。


祖母の下半身がジワリの濡れるのがわかった。


失禁した尿が床に広がり、口から泡を吹き始める。


あぁ……ダメだ。


この状態でサクを止めたとしても、祖母の首を絞めた事実は変わらない。


それなら下手に助けるよりも口封じのために心臓を止めてしまった方がいいかもしれない。


自分の考えに鳥肌がたった。


そんなことを考えてサクを止めるのをやめてしまったあたしは、傲慢なのだろうか……。

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