ロッカールーム
それらはちゃんと『ロッカールーム』へ吸い込まれていっただろうか?


起きてから気になっていたのはそればかりだった。


『ロッカールーム』へ行きはじめてから見えるようになったのは、他人から放出されているモヤだけだ。


自分たちのモヤは見た事がない。


昨日のモヤが死者の力になっていたとすれば……。


「お父さんはロッカーから離れることができるかもしれない……」


あたしはそう呟き、ニヤリと笑ったのだった。

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