ロッカールーム
暗いロッカーの中が照らし出される。


ロッカーの奥に貼られているお札が目に飛び込んできた。


長方形の紙に日本語ではない何かが書かれている。


しかし、そのお札の下半分は燃えてしまっているのだ。


ロッカーの中にはまだ燃えた後の匂いが残っている。


「これ、花の言ってたお札じゃないか?」


そう言ってサクが手を伸ばそうとするのを、反射的に止めていた。


なんだか嫌な予感がする。


ここにいちゃいけない気がする。


あたしはサクの手をひいて強引に『ロッカールーム』を出たのだった。
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