ロッカールーム
そう考えると自分の心の灰色のモヤが生まれて来るのを感じた。


「ちょっとどいてよ」


その言葉と同時に乱暴に体を押されてあたしはよろめいた。


見れば未来がムスッとした表情であたしを睨み付けている。


あたしは思わず睨み返していた。


未来と一緒にいた美桜が小さく舌打ちをするのが聞こえて来る。


今日この2人は虫の居所が悪いようだ。


それなら花はいつも以上にイジメられることだろう。


そう思うと少しだけ心がスッキリとした。


けれど……2人は花に近づくと普通に会話をし始めたのだ。


楽しそうな笑い声まで聞こえて来る。
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