ロッカールーム
昨日まではあれほどイジメの的にしていたのにと、あたしは瞬きを繰り返した。


「ねぇ、あの３人っていつから仲良くなったの？」


クラスメートの１人にそう声をかけると視線をそらされた。


明らかに聞こえている距離なのに気が付かない様子で本を読んでいる。


なにかがおかしい。


クラス全体の雰囲気が昨日までとまるで違う気がした。


あたしは焦りながらアカリに話しかけた。


あたしの知らないところでなにかあったのではないかと不安になる。


けれど、アカリは返事をしなかった。


気まずそうにほほ笑んだ後、逃げるように教室を出て行ってしまったのだ。


一番仲の良いアカリの反応にあたしは立ち尽くしてしまった。


サクへ視線を向けると、サクも困惑した表情を浮かべている。


いつもサクと一緒にいる友人たちも、今はサクに近づこうとしていない。


なんで……？
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