あの夏の嘘を僕は知っている
第一章
夏の風が心地よく素肌を撫でる。


明日からは夏休みだと浮かれ、暑いのに関わらず軽やかな足どり。



シャツが肌にまとわりつくのも、この季節限定。


日焼け止めを手にできるのも、夏の証。


焼けるのは勘弁だけど、夏は自由で好きだ。

だから、今年も無事にこの季節を迎えられたことは、これ以上ない喜び。



なのに━━なんでこんなにも憎く思うようになってしまったんだろう。
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