何度でも、愛を叫ぶ。


「よし、相談に乗るよ。お姉さんに、話してごらん。」


聞き耳をたてるつもりはなかったけれど、出るに出れない状況になってしまった。


が、聞けば聞くほど該当する人物がひとり知り合いに居る気がした。


「へえ、その人陸上をしてたんだね。」


「はい。中学の日本一になるほど、才能があって。輝かしい未来が待っていたんですけど。私が、それを壊してしまったんです。」


やっぱりそうだ、あの人だ。


だけど、それなら叶わないと思う自分がいた。


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