嵐を呼ぶ噂の学園① とんでもない学園に転校して来ちゃいました!編
星名湖杜は大丈夫だった。


心配ご無用だ。


オムライスの匂いが分かるなら十分だろ。



「なんだ。大丈夫じゃん」



はあ…。


心配したオレが損した。

 
星名湖杜は、意外と生命力がある。


手相を見てもらったら、きっと生命線は一般人の二倍はあるだろう。


手相でも、見てみるか。



ほんのちょっとの好奇心からオレは手を差し出してみる。


カッコつけてるわけじゃない。


マンガに出てくるイケメンのパクリをしたいわけじゃない。


生命線をみたい。


ほんと、それだけの理由だから。



「お手を拝借致します」



ギュッと右手が強く握られ、一気に重くなって、手相を見るどころではなくなった。


真面目に人助けをするしかない。


つうか、それがこの場合の正解だ。
< 117 / 137 >

この作品をシェア

pagetop