嵐を呼ぶ噂の学園① とんでもない学園に転校して来ちゃいました!編



今この場に来てもベストな返事は見いだせていない。



オレは、真砂さんをどう思っているのだろう?



知り合い?


友達?




それとも…



特別な人…?



「別に今日返事がほしいってことじゃないの。波琉くんに合わせて気長に待つから心配しないで」



真砂さんはそう言うと、オレから離れて海に近づいて行った。


寄せては返す波…。


高くなったり、低くなったり、

速くなったり、遅くなったり…。


まるでころころ移り変わる人間の心みたいだ。


オレの心は…波と似ているのか?



いや、似ていないはずだ。


オレは…たぶん一途。



これはおそらく…特別な感情。


漢字一文字の魔法。





…恋。






「真砂さん!」



オレは彼女の元へと向かい、不安定な砂浜の上を走っていた。
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