嵐を呼ぶ噂の学園① とんでもない学園に転校して来ちゃいました!編
ガッシャーーン!!


2年に進級してから2度目の転倒。


自分の体よりも先に、毎日頑張ってくれているママチャリくんに目を向けた。


やっべえ…。


最悪の事態が起こってしまったようだ。



オレのママチャリくんは…


パンクしていた。



1万ポッキリで買った安物は、雨にも耐えられずスリップしただけでなく、何を踏み潰したのか、大きな穴からプヒューという素っ頓狂な音を上げている。


はあ…仕方ねえな…。


立ち上がり、ママチャリくんを起こすと、オレ自身にも穴が開いたことに気づいた。


膝小僧が真っ赤な血を流していた。


痛いというより、恥ずかしい。


こんなアホな姿を見られたとしたら、最悪だ。


男のプライドなんてあったもんじゃない。


左右を確認したが、奇跡的に誰もいない。



よし!帰ろう!



ママチャリくんに力をかけた、


…その時だ。



「青柳くん大丈夫ですか?!」



見られた…。


アイツか…。
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