嵐を呼ぶ噂の学園① とんでもない学園に転校して来ちゃいました!編
視線が痛い。
こんなに注目されるのは産まれて初めて。
小宮先生がカタカタと黒板にチョークを踊らせる。
わたしは視力が生憎悪いため、数メートル先の黒板に書かれた時間割を読むことが出来なかった。
でも必死にクラスメートたちと視線がぶつからないよう前だけを見つめていた。
じんわりと手に汗が滲んできたタイミングで小宮先生が話し出した。
「では、皆さんに転校生を紹介したいと思います。…じゃあ、星名さん、自己紹介を」
ひぇ~!
ついにきたよ、自己紹介…。
声、出るかな…?
バクバクと波のように高鳴る鼓動を抑え、私は意を決して口を開いた。
「…うゎっ…、わっ…たし…のなま、名前は…」
そこまで来て教室のど真ん中にどっしりと腰を据えている男子生徒が吹き出した。
あわわわ…。
どうしよう…。
わたしがオドオドして続きをいえないでいると、予想だにしなかった助け舟が流れてきた。
「ちょっと赤星くん!真剣に聞いてあげなよ!」
1番窓際の列の後ろから3番目の席に座っていたポニーテールが似合う凛とした女子生徒が声を張り上げた。
「園田さんの言うとおりよ。緊張しているんだから仕方ないでしょう?黙って聞いてください」
男子生徒は女子生徒と小宮先生にたしなめられ、塩をかけられたナメクジのようにしょんぼりしてしまった。
ちょっとかわいそうなことしちゃったなぁ…。
わたしが内心申し訳なく思っていると、さらに視線が集中していた。
「えっと……そのぉ…名前は」
よし、あと少し!
ガンバレ、湖杜!
口から心臓が飛び出しそうとはまさにこのことか…。
「ほっ…星…名、こっ、湖杜です」
こんなに注目されるのは産まれて初めて。
小宮先生がカタカタと黒板にチョークを踊らせる。
わたしは視力が生憎悪いため、数メートル先の黒板に書かれた時間割を読むことが出来なかった。
でも必死にクラスメートたちと視線がぶつからないよう前だけを見つめていた。
じんわりと手に汗が滲んできたタイミングで小宮先生が話し出した。
「では、皆さんに転校生を紹介したいと思います。…じゃあ、星名さん、自己紹介を」
ひぇ~!
ついにきたよ、自己紹介…。
声、出るかな…?
バクバクと波のように高鳴る鼓動を抑え、私は意を決して口を開いた。
「…うゎっ…、わっ…たし…のなま、名前は…」
そこまで来て教室のど真ん中にどっしりと腰を据えている男子生徒が吹き出した。
あわわわ…。
どうしよう…。
わたしがオドオドして続きをいえないでいると、予想だにしなかった助け舟が流れてきた。
「ちょっと赤星くん!真剣に聞いてあげなよ!」
1番窓際の列の後ろから3番目の席に座っていたポニーテールが似合う凛とした女子生徒が声を張り上げた。
「園田さんの言うとおりよ。緊張しているんだから仕方ないでしょう?黙って聞いてください」
男子生徒は女子生徒と小宮先生にたしなめられ、塩をかけられたナメクジのようにしょんぼりしてしまった。
ちょっとかわいそうなことしちゃったなぁ…。
わたしが内心申し訳なく思っていると、さらに視線が集中していた。
「えっと……そのぉ…名前は」
よし、あと少し!
ガンバレ、湖杜!
口から心臓が飛び出しそうとはまさにこのことか…。
「ほっ…星…名、こっ、湖杜です」