嵐を呼ぶ噂の学園① とんでもない学園に転校して来ちゃいました!編
正体が分かった。


この声としゃべり方は…あの子しかいない。



ーーカタンッ…。



あの独特な丸メガネが俺の右手に触れた。


その瞬間、俺の中の歯車がギシギシと音を立ててゆっくりと動き出した。


腕に力を入れて立ち上がる。


目の前には、俺の天使とそっくりな顔をした、お下げの前髪パッツンが何とも愛しいあの子がいた。



「これ、落としたでしょ?」



何だ、この感覚…?


問わなくてもなんとなく分かる。


桜の花びらのような、淡いピンク色の気持ち…。





7月7日。


俺は落ちてはいけない恋の湖の底に落ちた。


湖の底には、今まで見たことの無い景色が広がっていた。



そこにいた織姫は…ーー。
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