アーサー王伝説を完全なるハッピーエンドへ
疑問点その2、ここは何処だ。
俺は確か、10年ぶりの外の世界へ赴くために玄関を出たとこだったはず。
出た瞬間これだ。
後ろを振り向けば、我が家は面影一つ残さず消え去っていた。
何で、と問うつもりはない。
大体の察しはついているからだ。
だが、本当に疑問点になり得るのが、その3、荷物だ。
容姿は代わり、世界をも覆され、完全に万策尽きた俺に唯一の命綱がポケットの中に収まっていた。
___スマホだ。
もちろん、元いた世界からは閉ざされたため、ラインやメールが繋がることはなかった。
それでも、インターネットは何故だか繋がったのだ。
いや、繋がったというよりも、運が良かったというべきか。
Wi-Fiを切ったら繋がった。
原理など聞かれても知らん。
ただ、繋がっているという事実が邪魔しているのではないかと考え、一縷の希望で試してみた策がたまたま成功しただけだ。
原理など考えるのも無駄だとは思うが、この状況下でのスマホ発見はなかなか安心感が芽生えるものであった。
自らの容姿を確認することができたのも、スマホのカメラ機能があったからこそできたことである。
現時点での、疑問点は細かなことを考えればもう少し見つかるかもしれないが、大まかな状況判断だ。とりあえず、この3つが妥当だろう。
何故スマホがあるのかは置いといて、前2つの疑問点は説明がつく。
簡単だ。
___異世界転移。
この一言に話は終わりを迎えるはずだ。