アーサー王伝説を完全なるハッピーエンドへ
とりあえず、この世界の原理やら起源やら…そんな細かい理由まではこの少ない情報と俺の少ない知識で読み取ることは難しい。
だが、大まかな状況確認は済ませた。
異世界転移が何故起きたのかは置いといて、こういう異世界物って俺を召喚したヒロインがいるイメージだけど…。
今のとこ、姿を現す気配が無いのだ。
ラノベ…とは違うのか?
それとも、異世界というよりもゲームの世界に召喚され、俺は勇者として仲間と共に戦う…!みたいな。
でも、そういうのって、一回きりのゲームオーバーで、一度終わったら俺の命も終わるという超ハイレベルなドキドキエピソードが…。
最悪な状況が頭に思い浮かび、ブルブルっと体が震える。
いや、精神的にも不安定要素盛りだくさんの状況で死を考えてしまうのは賢いとは言えない。
俺は一刻も早く我が帝国へ戻って、引きニート続行の人生を送るのだ。
謎ヒロインには悪いが、速攻、行方を見つけ出して帰らせてもらえるよう交渉させて頂こう。
そう決心した俺は、周りに人または気配はないか辺りを見回した。
その時だ。
「座り込んで何をやっているの?日向ぼっこも良いけど、こんなとこで油を売ってたらマーリンにまた怒られるよ?」
ニコリと微笑む美少女が、そこに立っていた。