だってだって会長は!!!
憧れの理由
──来てしまった。
このっ!星月学園に!!!
ほんとに?私がこの学園の生徒?
「嘘じゃないよね・・・?」
ほっぺたをつねってみるが痛い。
夢じゃない。
「いやまて。」
だって私、今日のために頑張ったじゃない!
一日何時間勉強したと思ってる!
これが夢だったら、夢オチとかだったりしたら、私はアラームがなってるスマホを壊す。
必ず壊す。
──高校に入るだけでこうなっている事をウザイと思う人がいるかもしれない。
早く行けよと思う人がいるかもしれない。
だけど私はこんなこと一つ、学校の敷地に入ること一つで、こんなにもこの高校に入れたことを喜び、信じられないと思っている。
だけどそれもしょうがない事だ。
私の努力はすべて、あの日始まった。
去年この高校で行われた文化祭に友達に誘われて行った時──
「志望校選びのための高校見学って言ってもさあ、こんな偏差値高いとこ行けるわけないじゃん!!」
「まあまあ星奈。確かに入れるとは思ってないけど星奈だって高校の文化祭見てみたいでしょー?」
「まあ。それはちょっとだけ・・・」
「ほらね。・・・あっ、ついたよ。
・・・えっ!?何この高校!大っきい!綺麗すぎ!・・・写真では見てたけどここまでとは・・・。はぁー。こんな高校行けるぐらい頭良くなりたーい!」
ほんとだ。何ここすごい。・・・こんな高校行ったらいっぱい楽しいことあるんだろうなー。
少女漫画みたいな。なんて羨ましい!!
「・・・そうだねー。私もこんな高校行きたいなー。無理だけど」
笑いながらそう答える。
・・・まぁ私には関係の無いことだ。
とりあえず文化祭を楽しもう!
あんなことを言っていたけど実はかなり楽しみにしていたからね!
高校の文化祭ってどんなだろう!?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「──すっごい楽しいね!!!頭いい高校だから結構固い感じなのかな?って思ってたけどみんな明るいし!!はぁー!!次どこまわるー?」
もう楽しすぎてテンションMAX!!
「うんうんやばい!!ほんとに超楽しい!ほんとにこの高校入りたいーー!!
ていうかさっき星奈が困っているお店の人を助けてたのかっこよかったよー!さすが星奈!いい子いい子ー♡」
「ちょっ!やめてよ!何となく困ってる人がいて、お使いに行ったりしただけじゃん!
そこまでいいことしてる訳じゃないよ!」
麻里がなんかニヤニヤしてる。
なんかイラつく!
「・・・あれっ?ごめーん!わたしちょっとさっ
きのお店で忘れ物しちゃったみたい。すぐ取ってくるから待っててー!」
「はいはい。ゆっくりでいいからねー」
──ふう。ここまでかなりのハイスピードでまわったから少し疲れたな・・・。
とはいえほんとにこの高校すごいなあ。来年も絶対ここの文化祭こよ!
そんな感じで私が来年のことを楽しく考えていると──・・・
「なぁ、お嬢ちゃん。俺たちちょっと遊ぶ相手いなくて困ってんだよー。ちょっとでいいから遊んでくんね?」
「ちょいちょーい!ナンパの仕方だっせー!古すぎでしょ!」
そういってニヤニヤしながら近づいてくる高校生ぐらいの男性3人組。
どうしよう!!周りに麻里もほかの人も居ないし、逃げてもすぐに捕まりそう!!
誰か助けてッッ!!!
そう思っても誰も助けになんて来ない。
やっぱり、少女漫画みたいなことは現実にはないのか──・・・。そう思って諦めかけていた時・・・
「──こんな所でなにやってるの?」
────驚いた。本当に王子様が来たのかと思ってしまった。無理もない。私の目の前に現れた高校生ぐらいの男の人は、それくらいにかっこよく見えたのだ。
「──ぅう!」
驚いた拍子に今まで我慢していた涙が零れてしまった。そんな私の様子を見た瞬間、その男の人の顔が一瞬だけとても怖いものになった気がした。気のせいだろうか?
「・・・よくも僕の学園内で勝手なことをしてくれたね。しかもこの子に手を出すなんて・・・」
この子?私のこと?会ったこともないし、聞き間違えだろう。そう思っていると、その男の人は私を見て優しそうに笑い、
もう大丈夫だよ、と言った。
この時、私の心臓は大きな音を立てた。
なにこれ?心臓の音がうるさい。私の顔は今どうなっているのだろう。そんな分かりきったことを考えているうちに、
「──ッッ!!」
三人の男の人が倒れていった。
「二度とこの学園に入るな。次入ったらこの学園から二度と出れると思うなよ」
なんか怖い顔で怖いことを言っていた気がするけど、顔が熱くて熱くてそんなことを気にしていられる状況ではない。
お礼を言わなきゃいけないのに、恥ずかしくて声が出ない。
こんなこと今まで無かったのに!ああもうっっ!!心臓うるさい!!
静かにして!!と思っていると、
「怖い思いをさせてごめんね。大丈夫だった?怪我はない?」
かなり心配をさせてしまっていたようだ。
また自分の顔が熱くなったのを感じる。
私が首を縦に振ると、
「良かった・・・。本当に申し訳ないのだけれど、僕はこれから雑務があって行かなきゃいけないんだ。ごめんね。・・・もしまた何かあったら、生徒会室に来るといいよ。絶対に追い返したりなんてしないから。」
笑ってそう言う彼の顔を見て生徒会室?と首を傾げていると、
「申し遅れたね。僕の名前は聖川。
この星月学園の生徒会長をしている、聖川蒼依だよ。」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
──なんてことがあってから、もう一度あの人に会うため、会ってお礼を言うために、あれから死ぬ気で勉強して、何とかこの学園に入れたのだ。まぁ正直言うと、
会ってこの気持ちがなんなのか知りたいっていうのが本命なんだけど・・・。
この話をあの後麻里にしたら、
「あんた少女漫画読んでるくせに何でわかんないのよ。まぁ自分で考えなさい。」
ってニヤニヤしながら言われた。
麻里めー!!自分で確かめるからいいですっていってやったわ!!
とにかく!わたしはこの学園に入ってあの人に会うんだ!!よし!
そしてやっと長い回想から脱出し、学園の敷地に足を伸ばそうとすると、
「ドンッッ!!」
「いたっ!」
誰かに背中を押されたようだった。
「いったたーー!誰よー!」
「通行の邪魔だ。どけ。」
「はぁ!?」
去っていく彼に怒りに任せてあんたねぇ!と言おうとした時、自分が学校の敷地内にいることに気がついた。
「あっ」
あんな奴なんてどうでもいい!イラつくけど!早く会長に会うんだ!会って──・・・
「・・・・・・」
なんかさっきの奴がこっちを見た気がするけど、どうでもいい事だ。これからの学園生活にアイツが関わることなんてないだろう。
そう思って私は記念すべき学園での第2歩を踏み出した。2歩目ってなんかカッコ悪い!!
このっ!星月学園に!!!
ほんとに?私がこの学園の生徒?
「嘘じゃないよね・・・?」
ほっぺたをつねってみるが痛い。
夢じゃない。
「いやまて。」
だって私、今日のために頑張ったじゃない!
一日何時間勉強したと思ってる!
これが夢だったら、夢オチとかだったりしたら、私はアラームがなってるスマホを壊す。
必ず壊す。
──高校に入るだけでこうなっている事をウザイと思う人がいるかもしれない。
早く行けよと思う人がいるかもしれない。
だけど私はこんなこと一つ、学校の敷地に入ること一つで、こんなにもこの高校に入れたことを喜び、信じられないと思っている。
だけどそれもしょうがない事だ。
私の努力はすべて、あの日始まった。
去年この高校で行われた文化祭に友達に誘われて行った時──
「志望校選びのための高校見学って言ってもさあ、こんな偏差値高いとこ行けるわけないじゃん!!」
「まあまあ星奈。確かに入れるとは思ってないけど星奈だって高校の文化祭見てみたいでしょー?」
「まあ。それはちょっとだけ・・・」
「ほらね。・・・あっ、ついたよ。
・・・えっ!?何この高校!大っきい!綺麗すぎ!・・・写真では見てたけどここまでとは・・・。はぁー。こんな高校行けるぐらい頭良くなりたーい!」
ほんとだ。何ここすごい。・・・こんな高校行ったらいっぱい楽しいことあるんだろうなー。
少女漫画みたいな。なんて羨ましい!!
「・・・そうだねー。私もこんな高校行きたいなー。無理だけど」
笑いながらそう答える。
・・・まぁ私には関係の無いことだ。
とりあえず文化祭を楽しもう!
あんなことを言っていたけど実はかなり楽しみにしていたからね!
高校の文化祭ってどんなだろう!?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「──すっごい楽しいね!!!頭いい高校だから結構固い感じなのかな?って思ってたけどみんな明るいし!!はぁー!!次どこまわるー?」
もう楽しすぎてテンションMAX!!
「うんうんやばい!!ほんとに超楽しい!ほんとにこの高校入りたいーー!!
ていうかさっき星奈が困っているお店の人を助けてたのかっこよかったよー!さすが星奈!いい子いい子ー♡」
「ちょっ!やめてよ!何となく困ってる人がいて、お使いに行ったりしただけじゃん!
そこまでいいことしてる訳じゃないよ!」
麻里がなんかニヤニヤしてる。
なんかイラつく!
「・・・あれっ?ごめーん!わたしちょっとさっ
きのお店で忘れ物しちゃったみたい。すぐ取ってくるから待っててー!」
「はいはい。ゆっくりでいいからねー」
──ふう。ここまでかなりのハイスピードでまわったから少し疲れたな・・・。
とはいえほんとにこの高校すごいなあ。来年も絶対ここの文化祭こよ!
そんな感じで私が来年のことを楽しく考えていると──・・・
「なぁ、お嬢ちゃん。俺たちちょっと遊ぶ相手いなくて困ってんだよー。ちょっとでいいから遊んでくんね?」
「ちょいちょーい!ナンパの仕方だっせー!古すぎでしょ!」
そういってニヤニヤしながら近づいてくる高校生ぐらいの男性3人組。
どうしよう!!周りに麻里もほかの人も居ないし、逃げてもすぐに捕まりそう!!
誰か助けてッッ!!!
そう思っても誰も助けになんて来ない。
やっぱり、少女漫画みたいなことは現実にはないのか──・・・。そう思って諦めかけていた時・・・
「──こんな所でなにやってるの?」
────驚いた。本当に王子様が来たのかと思ってしまった。無理もない。私の目の前に現れた高校生ぐらいの男の人は、それくらいにかっこよく見えたのだ。
「──ぅう!」
驚いた拍子に今まで我慢していた涙が零れてしまった。そんな私の様子を見た瞬間、その男の人の顔が一瞬だけとても怖いものになった気がした。気のせいだろうか?
「・・・よくも僕の学園内で勝手なことをしてくれたね。しかもこの子に手を出すなんて・・・」
この子?私のこと?会ったこともないし、聞き間違えだろう。そう思っていると、その男の人は私を見て優しそうに笑い、
もう大丈夫だよ、と言った。
この時、私の心臓は大きな音を立てた。
なにこれ?心臓の音がうるさい。私の顔は今どうなっているのだろう。そんな分かりきったことを考えているうちに、
「──ッッ!!」
三人の男の人が倒れていった。
「二度とこの学園に入るな。次入ったらこの学園から二度と出れると思うなよ」
なんか怖い顔で怖いことを言っていた気がするけど、顔が熱くて熱くてそんなことを気にしていられる状況ではない。
お礼を言わなきゃいけないのに、恥ずかしくて声が出ない。
こんなこと今まで無かったのに!ああもうっっ!!心臓うるさい!!
静かにして!!と思っていると、
「怖い思いをさせてごめんね。大丈夫だった?怪我はない?」
かなり心配をさせてしまっていたようだ。
また自分の顔が熱くなったのを感じる。
私が首を縦に振ると、
「良かった・・・。本当に申し訳ないのだけれど、僕はこれから雑務があって行かなきゃいけないんだ。ごめんね。・・・もしまた何かあったら、生徒会室に来るといいよ。絶対に追い返したりなんてしないから。」
笑ってそう言う彼の顔を見て生徒会室?と首を傾げていると、
「申し遅れたね。僕の名前は聖川。
この星月学園の生徒会長をしている、聖川蒼依だよ。」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
──なんてことがあってから、もう一度あの人に会うため、会ってお礼を言うために、あれから死ぬ気で勉強して、何とかこの学園に入れたのだ。まぁ正直言うと、
会ってこの気持ちがなんなのか知りたいっていうのが本命なんだけど・・・。
この話をあの後麻里にしたら、
「あんた少女漫画読んでるくせに何でわかんないのよ。まぁ自分で考えなさい。」
ってニヤニヤしながら言われた。
麻里めー!!自分で確かめるからいいですっていってやったわ!!
とにかく!わたしはこの学園に入ってあの人に会うんだ!!よし!
そしてやっと長い回想から脱出し、学園の敷地に足を伸ばそうとすると、
「ドンッッ!!」
「いたっ!」
誰かに背中を押されたようだった。
「いったたーー!誰よー!」
「通行の邪魔だ。どけ。」
「はぁ!?」
去っていく彼に怒りに任せてあんたねぇ!と言おうとした時、自分が学校の敷地内にいることに気がついた。
「あっ」
あんな奴なんてどうでもいい!イラつくけど!早く会長に会うんだ!会って──・・・
「・・・・・・」
なんかさっきの奴がこっちを見た気がするけど、どうでもいい事だ。これからの学園生活にアイツが関わることなんてないだろう。
そう思って私は記念すべき学園での第2歩を踏み出した。2歩目ってなんかカッコ悪い!!