❀ お嬢様華伝 ❀
「離すわけないでしょ!」


あたしは、少しずつ力を強めていく。


「どうして、あたしを撮ったの?なんのために?」

「…そんなこと、てめぇなんかに言うわけねぇだろっ」


その反抗的な態度に、カチンときた。


…あんた、今の立場わかってる?


「まぁ…話すつもりがないなら、あたしにだって考えはあるけど…」


あたしは締め上げながら、男の子の首にかかっていたカメラに手をやった。
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