❀ お嬢様華伝 ❀
どうやら蛍は、鉄壁と言われるセント・マリア学園の塀をよじ登って、この木を伝って敷地内に侵入してきたらしい。


たぶん、あたしのビラをばら撒いたときも、この侵入ルートを使ったのだろう。


常人なら、決してよじ登ることができない壁。

だけど、蛍なら…それも可能。


まさか、セント・マリア学園の建設者も、こんなサル男がいるなんて、想像もしなかったことだろう。
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