❀ お嬢様華伝 ❀
蛍が、お構いなしに力いっぱい押してきたため、あたしは足がもつれた。


そして、そのまま前のめりになって…ぶつかった先は。


「な…なにっ…?」


驚いて振り返る、布川くんの背中だった。


「…あ。そ…そのぉ〜…。…ごめんなさい!つまずいちゃって…」


ターゲットに、いきなり顔見られてどーする!

蛍のヤロー!


と思って、後ろを見たけど、すでに蛍の姿はなかった。
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