❀ お嬢様華伝 ❀
非の打ち所がないくらい、完璧すぎる人物だった。


「さすが、伊集院くん…!」

「いつ見ても、かっこいいわね」


初めて、伊集院先輩を目の当たりにする新入生以外からでも、あたしと同じようなことを呟く人が多かった。


この雰囲気を見てわかる通り、伊集院先輩はこのセント・マリア学園の憧れの存在であることには間違いなかった。


だって、あたしも骨抜きにされてしまったのだから。
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