❀ お嬢様華伝 ❀
画面を見ると、父ちゃんの名前が表示されていた。


母ちゃんから電話がかかってくることはあっても、父ちゃんからは珍しい。


『もしもし?どうしたの〜?』


学校から寮までの帰り道、あたしは何気なく電話に出た。


…すると。


『…大変だっちゃーーっ!!!!』


耳をつんざくような父ちゃんの声が、携帯から聞こえてきた。


うるさすぎて、反射的に切りそうになったほど。
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