❀ お嬢様華伝 ❀
「…あ。そういえば桜子、ブラウスのボタン…かけ間違えてるよ?」

「…まぁ!なんてこと…!」


あいかわらず、天然だけど。


「麗さん!お鞄、ここに用意しておきましたわ!」

「ありがとー、桜子!ほんと助かる!」


優しくて、気が利く桜子は、まるでお母さんみたい。


あたしの母ちゃんは、こんなのじゃないけど!


あたしは、桜子が用意してくれたバッグを肩にかけて、食堂に急いだ。
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