❀ お嬢様華伝 ❀
「ただいま、麗」


あたしたちは、人混みから外れた木の下で…、思いのままに抱き合った。



それから、1ヶ月後。


「麗さん、しばしのお別れですわね」

「…そうだね。桜子」


あたしと桜子は、寮の部屋で見つめ合う。


「…って。ちょっと待ってよ、桜子!なんで、目…潤んでるのっ!?」

「も…申し訳ございません…!麗さんと過ごす毎日が、すごく楽しくてっ…。その生活から、しばらく離れると思うと…」
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