君がスキ。

授業の終わりの
チャイムが鳴り
私とマユは廊下に出た

前を見ないでマユと話していたら誰かにぶつかってしまった

私は反射的に謝った

『ご、ごめんなさい!』


ぶつかった相手は
同じクラスの
篠塚 タクヤだった

「…おぉ、俺こそごめん」


篠塚はそれだけ言うと
スタスタとどこかへ行ってしまった

「あの人、かっこいいって有名だよね」

マユが言った

『そうなんだ』

正直どうでも良かった
今はユウヤのことで
頭がいっぱいだから…




私とマユは1組
ユウヤは4組

廊下にはユウヤがいた

私たちは
話すこともなくすれ違う

まあ付き合ったときから
こんな感じだった

でもメールや電話が
あったから大丈夫だと
思ってた


でも今は…


すごく不安
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