眠り姫に恋したのは年下御曹司
「陽平は知ってる?恋人にとって魔の3ヶ月目って言葉を。」


「知らない。」


「お互いに不満に思ってくる事が出てきたり、マンネリな関係に思ってしまう人もいるらしいって話。」


「莉乃は俺に不満でもある?」



陽平が無表情のまま話し掛けてくる。


感情が読めない。



「最初に盛り上がり過ぎたみたいだね、私達は。」



「はっ?別に今も俺は変わってない。」


「何処が?朝だって会えないし、マンションに帰ってくる事だって、会いに来てくれる事だって無くなった。」


「…………。」


「週末だって会えない。陽平は平気なんだよ、前より私には会いたくないんだよ。」


「…………。」


「前よりも私への気持ちがなくなってる。だから陽平は平気なんだよ。」


「…………。」


「このまま終わっていく気がしてた。最初に盛り上がり過ぎた私に飽きたのかもって。」



黙って私の話を聞く陽平の表情は変わらない。


何を考えてるのか読めない。
< 115 / 198 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop