眠り姫に恋したのは年下御曹司
春うらら
広がる輪
「おはよ、山中。」
「あっ、おはようございます。」
サプライズ旅行明け、会社に出社した私は隣の席の山中の机の上にお土産を置いた。
「お土産。」
「あっ、ありがとうございます。楽しかったですか?」
「うん。それ彼女と分けて。」
「えっ?」
「彼女も私の知り合いみたいだから。」
固まる山中から自分のPCに目を向けた。
すっかり2人には内緒にされていた。
まったく気づかなかった私も相当鈍感なんだろうか。
あの日、2人に呼び出されるまで気付かなかった。
あの日、2人が名前で言い争うまで気付かなかった。
「山中の彼女は最高のパートナーを探してるわよ。」
「…………。」
「逃げられないようにね、山中。」
席を立ち上がる山中を横目で追う。
「池田さん、この資料を教えて貰えませんか?」
「えっ、それなら片桐さんに。」
「今、忙しいみたいで。」
強引だな。
「あっ、おはようございます。」
サプライズ旅行明け、会社に出社した私は隣の席の山中の机の上にお土産を置いた。
「お土産。」
「あっ、ありがとうございます。楽しかったですか?」
「うん。それ彼女と分けて。」
「えっ?」
「彼女も私の知り合いみたいだから。」
固まる山中から自分のPCに目を向けた。
すっかり2人には内緒にされていた。
まったく気づかなかった私も相当鈍感なんだろうか。
あの日、2人に呼び出されるまで気付かなかった。
あの日、2人が名前で言い争うまで気付かなかった。
「山中の彼女は最高のパートナーを探してるわよ。」
「…………。」
「逃げられないようにね、山中。」
席を立ち上がる山中を横目で追う。
「池田さん、この資料を教えて貰えませんか?」
「えっ、それなら片桐さんに。」
「今、忙しいみたいで。」
強引だな。