眠り姫に恋したのは年下御曹司

私も陽平には嫌われたくない。


それと同じ気持ちなんだと思う。



「山中は彼女に一途だって言ってたよ。」


「まあ感じてます。」


「それでも池田さんは合コンに行くんだ。」


「…………捨てられるより捨てたいから。プライドです。」


「ふ〜ん。」



気持ちは理解できる。


なんか年上のプライドって言うのか、御曹司に対してのプライドって言うのか。



「ほら御曹司って選べる立場みたいな、上から目線で女を見てるイメージがあるじゃないですか。」


「うん、わかる。」


「そんな男に捨てられるなら自分から捨てたいって思っちゃうんです。」


「なんか分かる。私も騙されてまで縋りたくないし、鼻をへし折ってやりたいって思っちゃう方かな。」


「片桐さん、この前は凄かったです。私も平手とかしてみたい。」


「勘違いじゃなければね。今考えると恥ずかしい事したって思ってる。」



ランチの海鮮丼を食べながら、池田さんと愚痴を漏らした。