眠り姫に恋したのは年下御曹司

直ぐに佐東さんや部長が到着すれば、これから始まるプロジェクトの門出を祝うような掛け声と共に飲み会が始まった。



「これからはお互いに顔を合わせる日が多くなると思いますが…………。」



部長の話の間にも頼んだ料理が運ばれてきている。


今回は年配の方がいる事もあり、和食メインのオーダーにしてある。


美味しそうな料理につい視線が向いてしまっていた。


視線を感じて料理から顔を上げれば、双葉さんが私を見て笑っているように見えた。


きっと部長の話より料理に集中し過ぎてしまっていたのがバレたのだろう。


私は料理から部長に視線を戻した。



「それでは乾杯を。」



部長の音頭でお互いのグラスにビールを注いでいく。


私も近くに座っている方々のグラスに注いでいく。



「これからも宜しくお願い致します。」



部長の音頭で乾杯が始まり、本格的な親睦会がスタートした。


目の前に座るフタバ食品の若手の社員に視線を向けた。