眠り姫に恋したのは年下御曹司
「二次会へ行く人?」



どうやら盛り上がった同期はまだまだ飲みに行くようだ。



「莉乃、行くだろ?」



大樹の大きな声が聞こえてきた。


ちらりと女子チームを見る。



「行くの?」


「行ってもいいよ。」


「私はパス。」



行く人と行かない人に別れている。


私は時計に視線を向ければ、まだ21時だ。



「川井が行くなら行く。」


「なら行く?」


「いいよ、終電では帰るけど。」



川井と参加する事にした。


久しぶりの同期会だし、抜ける理由もない。



「莉乃、どこに行く?」


「近場で入れそうな所でいいでしょ?」



大樹と話しながら店を出ていく。


帰る人とは別れ、次の店を探し始める。



「莉乃?」



聞こえてきた声に振り返れば、驚きに目が見開いていく。



「陽平?」


「莉乃。」



陽平が私達の前に立っている。


店から出てきたのか?


陽平の後ろからは数人のスーツ姿の男性が出てきていた。
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