眠り姫に恋したのは年下御曹司
嘘?


まさかの御曹司?



「俺は次期社長候補って感じかな?」


「…………。」


「まだ統括部長だけどね。」




いやいや嘘でしょ?


頭の中を整理していく。


ここはフタバ食品の社長の家って事?


ヤバくない?



「帰る。」



ベッドから立ち上がり、服を探そうとして我に帰る。


あっ、服は洗濯に出したって言ってたか。


振り返り陽平を睨む。



「服は?兎に角、私は帰りたい。」


「何で?ゆっくりしてけば?」


「無理。フタバ食品の社長の家でしょ?これから始まるプロジェクトに支障でも出たら大変だし。」


「ふ〜ん、莉乃って度胸あるんだね。下着で男の前に立つなんて。」



自分の姿が下着姿なのは知っている。


陽平の視線が私の身体を上から下まで見ているのにも気づいている。


それよりも私はテンパってしまっている。



「兎に角、服は?」


「ふ〜ん、セクシーなのに。」



ベッドから起き上がり、クローゼットに近づいていく陽平も上半身は裸だ。
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