眠り姫に恋したのは年下御曹司
そして週末が訪れた。


約束通りに陽平がおススメの店に連れて行ってくれた。


夜景の綺麗なバーみたいだ。


女を口説くような場所に陽平の過去が垣間見える。


私も年を重ねてきている。


夜景の見えるバーには訪れたことぐらいはあるが、ここはその中で一番綺麗な夜景が見える。


お値段もそれなりだろう。



「莉乃、綺麗だろ?」


「そうだね。凄く綺麗。」


「おススメのカクテルでいい?」


「いいよ。」



おススメのカクテル…………。


どんなカクテルが出てくるのか。


しばらく陽平と会話をしていれば、目の前に置かれたカクテルを見つめる。



「アレキサンダー。飲んだことある?」


「ないよ。でも美味しそうだね。」


「でしょ?美味しいモノに目がない莉乃にはピッタリかも。」



美味しそうなカクテルを手に取って一口飲んでみる。


凄く飲みやすい。



「美味しい。」


「でしょ。女性にも飲みやすいよ。」



女性にもね…………。
< 54 / 198 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop